フェイラーの故郷を訪ねて

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第3回 ヨーロッパの歴史的な図書館の街、ヴァルトザッセン

~ホーエンベルクの最も古い記録をたどって、
ドイツの小さな街・ヴァルトザッセンを訪ねました。~

バロックと知的な薫りに魅せられて。

journey_img9フェイラーの市(まち)、ホーエンベルクの最も古い記録は、

近郊の街に残っていた文書にホーエンベルクの

原型となる名前が記されていたこと…

という話に興味をひかれ、向かったのはホーエンベルクに

ほど近いヴァルトザッセンです。

緑の丘と谷を越えると、突然、おとぎ話に出てくるような

メルヘンチックな町並みが現われます。

色とりどりの家や看板、そして白亜の聖堂。

ヴァルトザッセンは、かつて修道院だった建物に併設する聖堂、

そしてヨーロッパを代表する歴史的な図書館を持つ、知的遺産の街です。

 

聖堂に足を踏み入れると、のどかな風景とは一変、

驚くほど豪華絢爛なバロック様式の内装が広がります。

聖堂の奥には大きなパイプオルガンがあり、クラシックコンサートも開かれるそうです。

近隣ではバイロイトの音楽祭も有名ですが、長椅子に座り、しんとした空気に包まれ目を閉じると、

オーケストラと聖堂が一体となって心を振るわせるような演奏が聞こえてくるようでした。

ヴァルトザッセン修道院は、1133年に基礎が築かれ、

その後、幾度かの戦火をくぐりぬけ、

改修を重ねながら18世紀に現在のような形に発展し、現在では女学校になっています。

修道院の一部が綿工場として使用されていた時代もあり、

シュニール織の原料である綿が、この地域に密着していたことがうかがえます。

 

 

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聖堂に足を踏み入れると、のどかな風景とは一変、

驚くほど豪華絢爛なバロック様式の内装が広がります。

聖堂の奥には大きなパイプオルガンがあり、クラシックコンサートも開かれるそうです。

近隣ではバイロイトの音楽祭も有名ですが、長椅子に座り、

しんとした空気に包まれ目を閉じると、

オーケストラと聖堂が一体となって心を振るわせるような演奏が聞こえてくるようでした。

ヴァルトザッセン修道院は、1133年に基礎が築かれ、

その後、幾度かの戦火をくぐりぬけ、

改修を重ねながら18世紀に現在のような形に発展し、現在では女学校になっています。

修道院の一部が綿工場として使用されていた時代もあり、

シュニール織の原料である綿が、この地域に密着していたことがうかがえます。

 

 

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修道院に併設されたヴァルトザッセン図書館は、

15世紀に建築が開始され、現在の形になったのは18世紀です。

図書館への階段を上がると、決して広いとはいえない空間

(25m×8.25m×天井までの高さ5.75m)に、知と芸術がひしめいていました。

まず目に飛び込んできたのは、バロック様式を象徴するような、

見事な装飾の彫刻と天井画です。

 

 

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彫刻は、ヴァルトザッセン出身の彫刻家カール・スティルプが手がけたもので、

実際の人間とほぼ同じ大きさの10体の彫刻が、

図書館の2階部分を支えるように配置されています。

彫像の意味は完全に明確になっているわけではありませんが、

カーニバルの扮装や喜劇役者を模し、

怒り、怠慢、不遜、虚栄心、うぬぼれ、無知、偽善などを表現したもので 、

「戒めをもって、己を知れ」というメッセージが隠されているそうです。

蔵書は、約6000冊で、最も古いものが1585年の日付です。

現在でも、豚革の表紙や中のパラフィン紙に書かれた文書が当時のまま大切に保管され、

ヨーロッパの歴史を語り継ぐ貴重な記録を残しています。

 

 

時を越えて受け継がれた芸術への探究心。

天井の壁画や細部まで施された装飾をじっくり眺めると、

フェイラーの伝統柄パラディスの起源を感じさせるような花や鳥のモチーフが多く見られ、

フェイラーの芸術性がこの地で育まれてきたことを肌で感じました。

また、館自体が芸術品であるかのような圧倒的な存在感に包まれると、

精神を研ぎ澄まして真摯に芸術に向き合うアーティストたちの息吹が力強く伝わってくるようです。

バロック様式は、彫刻や絵画を組み合わせて芸術性を追求したために、

様式の複雑さ、多様性が時に過剰な装飾と揶揄されることもありました。

しかし、それゆえに、アーティストの絶え間ない試行錯誤と

ストイックなまでのこだわりが鮮明に見えてくるような気がします。

 

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アーティストたちの息吹は時を超え、フェイラーの芸術への探究心として受け継がれ、

伝統のシュニール織に斬新な構図やデザインを取り入れて、新しい命を吹き込む力となりました。

そして同時に、1枚の布に無限の広がりを感じさせるために、

様々な要素を融合させたものから削り落とす「昇華」を繰り返しながら、進化を遂げてきたのです。

今日もフェイラーは、歴史と伝統に育まれた風土の中で、 芸術性へのあくなき探求を続けています。

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